アカザエビ

体の色合いが植物の藜(アカザ)の若葉にある赤い模様に似ていることに由来する。長いハサミを持っていることからテナガエビと呼ばれることがあるが、標準和名テナガエビは別種である。イタリア料理でスキャンピ、フランス料理でラングスティーヌと呼ばれるヨーロッパアカザエビは本種の近縁種である。

殻が硬く棘が多いが、身肉は透き通って柔らかく、甘みがあって美味。姿形が美しいこともあり、エビの中でも高値で取引される。鮮度が良いものは刺身や寿司種にして良い。傷みが早いため、かつて刺身は産地でしか食べられなかったが、現在は都市部でも食べられる。産地では塩焼きや塩茹で、またトレードマークであるハサミが取れてしまったものなどを使って干物にも加工される。良い出汁が出るので、産地では味噌汁にすることもある。イタリア料理でスキャンピ、フランス料理でラングスティーヌと呼ばれるヨーロッパアカザエビは本種の近縁種だが、日本国内では本州が使われることが多い。レストランなどではテナガエビと表記されることが多いが、標準和名のテナガエビは汽水・淡水生の別種である。

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